ユーザーが夢中になるゲームの裏にある法則/宣伝会議 no.807


ユーザーに愛されるゲームってどんな特徴があるんだろう?最近、ふとそんな疑問が頭をよぎります。


なぜそう疑問に思うのかというと、グリーやモバゲーといった大手SNS上で展開されているソーシャルゲームの数々は、PS3などのゲームと比較してしまうと、、クオリティの面などでは劣っているのに、どうしてそんなに流行っているのか?って感じるからです。


どんな商売でも、消費者の「時間」をいかにうまく獲得をするかが重要になってきている時代だからこそ、待ち時間とか休憩時間とかにふっとゲームに参加でき、なおかつ、友人と一緒に楽しむ。という、ヒトの根本的な欲求を満たすことができるゲームという点で、ソーシャルゲームは大流行してきているんだろう。


そんなことを思いながらtwitterをぼーっと眺めていると、宣伝会議 2011年 2/15号 にとても参考になる記事があるとの情報を得たので早速買って読んでみました。


「時間を忘れて」夢中になるフロー状態とは?


フロー状態とは?

→何かに没頭し、集中力が研ぎ澄まされ、楽しくて楽しくてしょうがない!終わったあと、もう一度やってみたい!と思う感覚のこと。時間があっという間に感じる。



・どうしたらフロー状態になれる?

取り組んでいる活動 と、 自分の能力 の二つがキーに。自分の能力を最大限に使わねばならないような挑戦的活動に取り組めば、フロー状態になれるみたいです。


・フロー状態はゲームでどのように応用されている?

目標が明確 かつ、自分で行った活動の成果がリアルタイムでフィードバックされている。


ex.
明確な目標
→マリオだとクッパを倒すとか、死なずにゴールまでいくとか?


フィードバック
ソーシャルゲームとかだと、レベル上げるときに、メーター上がったりするし、そういうやつかな?


ソーシャルゲームの場合
→友達のユーザーの状況が確認できるので、友達を目標にする。という選択肢が増え、目標が明確になるみたいです!


フロー状態を妨げるサイト設計

操作が難しすぎる


レスポンスが遅い


この2点が大きい要素みたいですね。
ユーザーに楽しくて楽しくてしょうがない!って思わせるときに、一番やっちゃいけないことみたいです。


なぜtwitterのタイムラインを漠然と眺めてしまうのか?

ヒトは集中力が切れてしまったとき、「心理的エントロピー」という状態に陥るらしく、脳内の情報処理システムにノイズが入り、意識の秩序が失われてしまいます。


怠慢感、無気力感、不安感などの感情の根源ですね。


そんな心理的エントロピー状態から抜け出すには、何かしらの情報に注意を向ける必要があります。


そのため、ぼーっとテレビを眺めたり、twitterを眺める行為を行い、脳をリセットさせているのです!


なんとすばらしい!


恐らくタバコとかもそんな役割があったりするんじゃないでしょうか?会社の休憩の定番ですもんね。ニコチン以外の理由がこれかも。

ユーザーの貴重な時間を獲得することができるゲームに必要な2つの要素


・フロー状態を体験させ、もう一回やりたい!と思わせられるもの
→いわゆる継続率を伸ばさせるような試作ってことですかね?


・疲れて帰ってきたときの精神状態を元に戻してくれるような「癒し」をもったコンテンツ
twitterやテレビと同じ「心理的エントロピー」から回復させてくれるようなコンテンツってことですね。


また、その入口として無料!かつ、登録が簡単というのがやっぱり鍵ですよね。


財布よりもまずは時間を抑える!


友人がtwitterで、

「まず予算よりも時間を押さえる。なぜなら予算の振り分けは買い控えという形で先送りできてしまう。時間の振り分けは、今日の時間は今日しか使えないという意味で先送りできない。」無料ゲームが強いのは、買い控えのリスクが無く、まず時間を押さえているからか・・・


滞在時間とユーザー数さえ増えれば自然と利益を上げられるポイントは見つかると。

とつぶやいているのを見て、なるほどなと感じました。



従来ゲームとはビジネスモデルそもそもが異なるというのはよく聞かれることですが、それを再度納得させられました。


・関連する面白い記事
GREEとDeNAはパチンコに似てても下流喰いでもいいから頑張って欲しい

GREEの田中社長も


これはちょっと古い記事ですが、

GREEのゲームが人気を集めている要因についてグリー田中社長は、(1)携帯でいつでもどこでもできる、(2)ソーシャルだから大人数で楽しめる、(3)アイテム課金制によって無料で遊ぶことも可能――という3点を挙げる。


 GREEで1000万ユーザー規模のヒットを狙うには、「相当単純じゃないと」とグリー2 件田中社長。「パチンコなんて(ハンドルを)回すだけ。テレビもボタンを押すだけで面白い。(ソーシャルゲームも)ああいうものでなければ」。実際、GREEのヒットゲームには、決定ボタンを押すだけでプレイできる簡単なゲームが多い。


まさにフロー状態ですね!



僕が就職活動をしていた1年以上前からこの無料ゲームのモデルは完成されていましたが、今はだいぶ過渡期というか無料ゲームだらけなので、だいぶ競争が激しくなり、ソーシャルゲームにも競争を勝ち抜くためのクオリティと期待が求められる時期になっている気がしますが、今回の宣伝会議の記事はこれら無料ゲームのからくりを再認識させてくれました。


ソーシャルゲームの寿命はどんどん短くなってきていると思うし、売れるゲームと売れないゲームの差もまた激しくなってきています。ドラゴンコレクションとか確かコナミが制作していた気がするし。


市場がまだ出来上がっていない頃は、グリーやモバゲー、その他のSAPが中心となって市場をつくっていたと思うですが、その先行者利益を今になって得ている感じですもんね。現在は、単にソシャゲ作っただけじゃ売上がたたなくなっているんじゃないかな?とか思ってしまいます。(どんな事業、サービスでもそいういう流れを踏むんだと思いますが。)


プログラムだけ書けるようになってもあれなので、こういう記事も少しずつログに残していこうと思います。